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【北大路魯山人が伝えた家庭料理】

 【北大路魯山人が伝えた家庭料理】

京菜の寄せ鍋 寒い時に喜ばれる鍋物のことを申します。京菜は新鮮なものをよく水洗いし、油揚げは4隅を切り落とし1枚ずつはがし、糸のように刻みます、普通の汁より濃い出汁をつくり、汁が沸騰したところへサッと煮て食べます、別名水菜のパリというくらいで京菜が煮えすぎては美味しくありません、ちょっといれすぐたべます。京菜は白いところだけいれます。

宵夜鍋 中国では冬になって、この鍋をつついていると、宵から夜半まで食べ続けても飽きないという料理です。

材料は豚肉と法連草だけで酒を煮立て酒と同じ分量の醤油を入れて、つくり、その中に、豚とほうれん草だけをいれ食べます。醤油に生姜を入れたものだけを入れて食べます、濃厚な味が好きな方は脂肪の多いところを使います。ほうれん草は茹でないでそのまま入れて食べます

魚のすき焼き 鯛、 サワラ、いせえびに季節物の野菜を入れて煮たもので、汁は酒と醤油を同量煮たものを使います。海老の味噌から、良い味が出ますから皮を剥かずそのまま入れます。エビの代わりにあんこうを用いても美味しいです。

すべて、魚を主とした寄せ鍋の時は出汁は酒と醤油でつくり、鯛の頭やエビなどをいれます。

春先の献立 

  1. 野菜スープ
  2. 白汁魚王
  3. 琥珀揚げ
  4. 鯛の山椒焼き
  5. ふき飯

野菜スープ 人参、じゃがいも、かぶ、だいこん、セリ、ミツバなどを沢山の水でコトコト煮出します。

ネギや玉ねぎも良いですが、バターが欲しくなるので、味がくどくなります。野菜の全ては切れ端や皮でも何でも結構です。

野菜を煮出したら、布で濾し、野菜の煮汁と鰹だしで半々で合わせ、塩で味をつけます、それから、豆腐を椀に1個盛りくらいの大きさに切り、煮立っている汁の中にいれひと煮立ちしたら、鍋をおろして椀に盛ります、その上から生姜の絞り汁か胡椒をいれると気の利いたお椀になります。器は必ず塗椀が良いので茶碗などは安っぽくなります。豆腐も小さく切ると普通の汁になってしまいますから、1個盛りの大きさに切ることが肝要です

白汁魚王 これは最近に私が考えた料理でちょっと変わった感じのものです。まず、活きの良い鯛の頭を求め、丁寧にウロコをとり、2枚におろします。魚屋などは頭などはウロコが取りにくいためよく残ることがありますが食べる時にウロコが出てきて厄介です。ですから、最初に十分にウロコを取り去らなければなりません。そのまま少し深い平バチにいれ、上等の酒を魚が半分に浸かるくらいまでに入れます。この時、鯛が新しいものであれば左記のようで良いですが、古いようなものであれば、薄塩をして、少し置き酒につけます、そして、鉢のままセイロに入れますが、十分に湯気のたったところへ入れます。15分ほど蒸しますと魚の芯まで煮え酒の香りも失せますから、酒の香りが薄くなったのをみて、取り出します。中を見ると魚の汁と、湯気のため酒汁の量が増え、汁の色も濃くなります、この鉢をそれぞれの小皿にとりわけ酢醤油をつけ食べます。酢と醤油は同割で生姜の絞り汁をたらし完成。酢の代わりにレモンや柚子などの柑橘だと尚うまい。

この白汁魚王の面白いところは頭を丸のままに出すので器の真ん中に鯛の頭が浮いてるのを見ると、これはうまそうだと一驚します。

鯛は大きすぎても小さくてもまずいもので、1キロから2キロくらいが一番美味しく思います。

琥珀揚げ 筍を皮のまま糠に入れて炊き、乱切りにします。そして湯気のたっているうちに小麦粉をまぶし、ごま油で揚げます。

前もって濃い葛餡を作り、筍が揚がったら、その中にいれます、餡は濃い目の出汁をとり、醤油と砂糖に酢を少し入れ、酸味を加えます、葛をとき、少し練ります、葛の硬さは普通より少し固めにします、

 

鯛の山椒焼き 鯛の肉を一寸角に切り、串にさして素焼きします、これはなるべく骨のついたところが良いので、肉だけではうまくありません、別の鍋に酒と醤油の同割を少し煮詰め、山椒粉を混ぜいれます、これを素焼きにした魚の両面に塗り、3回くらい塗っては炙ってを繰り返します、上記の汁に砂糖や味醂を入れるとお惣菜味になりますから、醤油と酒のみをおすすめします。

ふき飯 蕗の皮をむいてしばらく水にさらし、アクが抜けたら、包丁します、普通の水加減にコメを仕掛け、米1升につき2合くらいのふきを塩など加味せず、炊きます、別に煮汁をつくり、醤油と吸い地をお付けし、ごはんの上から汁をかけます、非常に香りと風味がよいので、筍飯でもここまでいかないと食通によろこばれます。